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2004年 11月 03日
ファングーラオで朝飯を食べて10時から仕事。
撮影中にヤンさんから電話があり、昼飯を一緒に食べることになった。 今日の昼は時間がある。またまたうまい揚げ春巻きを食べに連れて行ってもらった。 彼が連れて行ってくれるローカル飯屋は昼時は混んでいる。混んでいるということはウマイということで、マジでうまい店に連れて行ってくれるのが嬉しい。 2時近くまでお茶をして、午後の撮影に向かう。 40過ぎのタバコを吸う姿が様になっているフランス人を撮影。 彼は全く売れそうもない店をやっているのだけど、とてつもない金持ちなのだろう。 どういう風に生活しているのかも謎だが、彼の存在自体が不思議で魅力的だった。 その彼からお土産にTシャツをもらった。でも着るのには少し勇気がいるTシャツだった。 部屋に戻って画像処理。このパターンが永遠に続きそうな気がしてしまう・・・。 昨日までに撮った写真の一部をCDに焼く。焼いている間に20分ほどうたた寝。すごく心地いい眠りだった。 編集部に写真を届け、一人で撮影に出かける。 夜の屋台の撮影に行った。今まで一度も行ったことのない場所だったが、うまそうな屋台が並んでいる。 だけど、どんな料理の店なのかよく分からない。撮影前にとりあえず何か食べてみようとウロウロ。 声をかけられるままに1人で席に着き、出されるものを食べた。 ジャガイモをサイコロ大に切って揚げ、玉子焼きとネギと一緒に炒めた料理が出てきた。うまいというほどでもなく、まずくもない。油っぽい料理だった。 食べながら辺りを見回し、どこから撮るか考える。 料金を払い席を立ち、さて撮るかと歩き出すと、すれ違いざまにわりと背の高いベトナム人女性が僕に紙を手渡した。 わけの分からぬまま四つ折にされた紙を開いてみた。 うすい緑色の縁取りがされた小さなノートを破った紙に、青いボールペンで英語が2行書かれていた。 「Be careful your bag」 「and your pockets」 すぐに僕に忠告してくれた人を探そうと辺りを見回しても、誰が渡してくれたのかわからない。 突然で一瞬のことだったから、相手の顔も見ていない。ベトナム人にしては背が高くて、うすいピンクの服を着た若い女性だった気がするが、それ以外は分からない。 なんだかとても不思議な気分だった。僕のことをどこから見ていたんだろう。それにいつから見ていたんだろう。 よほど僕が危なっかしく見えたんだろうか。 でも初めての場所だし、それなりに気をつけているつもりだった。 カメラは小さなバッグに入れた最小限のセットだし、金も日本円にして2,000円ほどしか持っていなかった。 小さなカメラバッグはひざの上に乗せながら食べたし、歩くときも体の前側に掛けていた。 それほど気を抜いていたわけではないけど、それほど心配もしていなかった。 だけど「気をつけて」なんてこんな風に言われてしまうと、突然不安な気持ちになる。 夜、ベトナム人しかいないところで写真を撮っていたら、たしかに目立つ。だからといって撮らないわけにはいかないし、カメラを盗まれたら飯が食えなくなってしまう。 そのまま撮影を続け、これといったトラブルもなく、次はベンタン市場のナイトマーケットの撮影に向かった。 しかし不思議な瞬間だった。何かを盗まれるとかそういうことより、僕にノートの切れ端を渡してくれた人のことが気になって仕方なかった。 ベンタン市場で撮影の合間に夕飯。ビールとカニチャーハン。カニ肉がたっぷりチャーハンの上に載っていた。 ファングーラオでラムを飲んでから帰宅。
by n_ohike
| 2004-11-03 23:59
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