朝9時、ヤンさんからの電話でたたき起こされる。昨日の忘年会の後、部屋で一人で明け方まで飲んでいたから、酒が抜けていない。
用件をよく理解できないうちに電話は切れた。何かの撮影を今日して欲しいといっていた。
しばらくすると東大の建築学部の大学院に在籍するベトナム人、ギアさん(名前はよく読めん)から電話がかかってきた。
彼が郊外に設計したカフェの写真を撮ってほしいということだった。2年に一回あるベトナム建築学会賞に応募するためだという。彼はその賞をたぶん取れると言っていた。
彼は東大の大学院に在籍し、その上サイゴンに設計事務所を持っている。建築学部なのになぜか流体の研究をしているらしく、今日撮るカフェも空気の流れを考えた設計で、扇風機がなくとも風が流れているらしい。
彼からの電話の一時間後にはもうふたりでタクシーに乗り、市内から一時間ほどかかるカフェに向かっていた。
タクシーの中で建物の話しをしていて、ベトナムの建築物の耐震構造の話しになった。彼は怖いといっていた。
プロに言われなくとも僕もそう思う。建築現場を見たら、誰でもそう思うと思う。サイゴンにデカイ地震がこないことを願うしかない。
オープンエアのカフェに入ると、ホントに風がある。ちょうどいい感じの風がカフェの中を吹いている。外はほぼ無風なのになぜか風がある。不思議だ。
昼飯休憩を挟みつつ、3時ごろまで撮影。
30日が締め切りだというので、部屋に帰って速攻で画像処理。夜の撮影が延期になって助かった。
最近ニュースもネットもチェックしてなくて、日本からのメールで地震のことを知った。